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【無人島147日目】羊毛とおはな "こんにちは。" [CD]

こんにちは。

こんにちは。

  • アーティスト: 羊毛とおはな
  • 出版社/メーカー: Living Records Tokyo
  • 発売日: 2008/01/15
  • メディア: CD


147日目。東京は桜が満開でございます。魔法にかけられて、普段はゴツゴツとした老女の姿に変えられた姫が、年に一度だけ呪縛を解かれ、美しい姿に戻る。桜っちゅうのは、そんなストーリーを連想させる樹ですな。花見というのは、そんな姫の復活をお祝いするお祭りであり、織姫と彦星のように、年に一度、ほんの束の間の逢瀬を楽しむ神聖な時間。ただ、酒が呑みたかったワケではないのですぞ。グビグビ。ただ、昼間から呑みたかったワケではないのですぞ。グビグビ。ただ、野外で呑みたかったワケではないのですぞ。グビグビ。ぐーぐー。

って、居眠りしてる場合じゃなくて、今日はそんな春の季節によく似合うこのCDをご紹介します。ボーカリスト・千葉はなと、ギタリスト・市川和則によるアコースティック・ディオ「羊毛とおはな」のセカンド・アルバム『こんにちは。』です。

「おはな」こと、千葉はなは、富山県出身の29歳。地元では「grava」というバンドで活躍しておりましたが、04年に単身上京。近年は「極東ラヴァーズオーケストラ」や「GIRA MUNDO」、はたまた「Lumiere」というユニットのアルバムにゲストボーカルとして参加し、その美声を披露していました。ちょっと鼻声っぽいくぐもった声ながら、暖かさと包容力と潔さを持ったボーカリングで、特に英語の歌が上手。日本人特有の発音のクセがなく、なんとなくヨーロッパの人が英語の歌を歌っているような、無国籍なイントネーションで歌います。

「羊毛」こと、市川和則は、静岡出身。以前は音楽学校に通いながら、シティポップス系のバンドを組んでおりました。「羊毛」というハンドルネームで、ネットでバンドのボーカリストを探していたところ、連絡をくれたのが「おはな」ちゃんで、04年に2人組アコースティック・デュオ「羊毛とおはな」を結成します。

都内を中心にカフェなどでライブ活動を続け、07年6月に初のミニ・アルバム『LIVE IN LIVING』をリリース。雑貨屋チェーン「ヴィレッジヴァンガード」のみでの販売開始でしたが、あれよあれよと3,000枚を売り上げます。その評判の良さを受け、11月には曲数を増やしてフル・アルバムにし、『LIVE IN LIVING '07』として再リリース。全曲が、歌とギターのみのシンプルな構成で、しかも一発録りなのですが、そのしっかりした演奏力と表現力は、シンプルだからこそ印象的で、彼らのポテンシャルを感じさせました。特にStingの『Englishman In New York』のカバーが秀逸。

そして今年の1月にリリースされたのが、セカンド・アルバム『こんにちは。』。セカンドと言っても、収録曲の半分はファーストとかぶっておるのですが、新たにフルバンドで再録されており、半分がカバー曲だったファーストとは違い、全曲がオリジナルナンバーになっています。しかも1曲目の「falling」は、作曲にCorinne Bailey Rae、アレンジに冨田ラボこと冨田恵一という、スゴイことになっています。

全8曲と小品ではありますが、ちょうどジャケットのイラストの世界のように、ちょっと風のある、晴れた春の日の午後、というイメージでしょうか。ポカポカした陽射しの下で、芝生の上に寝転がりながら聴くと、フワッと別の世界に連れて行ってくれそうなアルバムです。特に最後の「おまもりのうた」は、おはなちゃんのホームシック感に、おじさんの胸はキュンと鳴りました。こりゃ、呑まずにはいられんですな。グビグビ。ぐーぐー。


タグ:2008年
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