【無人島175日目】Friendly Fires "Friendly Fires" [CD]
175日目。「類友」とはよく言ったモノで、ボクの周りにはボクと似たような趣味の音楽フェチがたくさんいます。そんで、素晴らしいCDや面白いミュージシャンを発見するとお互いに「コレ知ってる?」などと教え合ったりしています。そしてさらに類友なのは、紹介する際に「マジでお前の好みだと思うから聴いてみ!」っつう親切心8割と、「え?知らないの?遅れてるね。フフッ」っつういけすかない優越感を2割ほど含んでおるところです(当社調べ)。んで、ここ数ヶ月で数人の友人から別々に「コレ知ってる?」と持ち込まれたのがこのCD。しかもコレはボクもすでに持っていて、隙あらば誰かに「コレ知ってる?」をしてやろうと思っていた逸品だったのです。悔しいです!(←ザブングル風に)
Friendly Fires。ロンドン出身の3人組バンド。14歳の頃から一緒にバンドを組んでいて、06年にインディーズからデビュー。07年にリリースしたシングル『Paris』が英国の音楽雑誌で『今週のシングル』に選出されたことで注目を浴び、The ProdigyやBasement Jaxxを有した大手レーベル・XLレコーディングスと契約。今年9月にバンド名を冠にしたファースト・アルバム『Friendly Fires』をリリースしたばかりの新星です。
ジャンルで言うとエレクトロニカ・ハードロックという感じでしょうか。アコースティックなサウンドに、シンセサイザーの音を被せた歌モノ、と言ってしまえば、近年ではあまり珍しくもないのですが、彼らのスゴいところはその演奏力とアレンジのセンス。電子音と生楽器、ノイズと静寂、ポップなキラキラ感とヘビーなファンキー感、それらをスピードを落とすことなく、フルボリュームで滑走しながら、見事にバランスを取り続ける技術。例えばスノボーやスケボーやBMXなんかの競技を観戦している、あの興奮に近いです。すげー速ええ! テクもすげー! マジ超カッコいい!って感じる時にでるアドレナリンが、このCDを聴いてるとジョバジョバ出てきます。
ボクも含め、ボクの周りにいる音楽フェチが、一聴しただけでみんなに教えたくなってしまうサウンド。それは、別にボクたちの趣味がただ似通っているということではなく、それぞれの趣味嗜好を軽く超越するほどの、広い層にアピールできる魅力とメジャー性が、このバンドにはあるということでしょう。細木数子ばりに予言させてもらうなら、彼らは近い将来、RadioheadやColdplay並みの大物に化けます。だから、「知ってる?」って自慢できる時間は、意外と短いかも知れません。
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