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【無人島193日目】吾妻光良&The Swinging Boppers "Sweatin' Ballroom" [CD]

Sweatin’Ballroom

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  • アーティスト: 吾妻光良&The Swinging Boppers
  • 出版社/メーカー: インディーズ・メーカー
  • 発売日: 2009/01/18
  • メディア: CD

193日目。今年のお盆は北海道の石狩まで、Rising Sun Rock Festivalを見に行ってきました。昨年に引き続き2度目の参戦。吉川晃司で身悶え、KYON2に絶叫し、SAKEROCKで抱腹絶倒、BEGINで涙そうそう、渋さ知らズで何かに開眼し、キセルで完全昇天してきました。今年は友人とテントを立て、夜中の3時過ぎにバーベキューをしたり、124日目に紹介したTHE武田組の面々と真夜中の乾杯をしたり、朝っぱらから屋台でビールを呑みふらふらになったりと、四六時中酔っぱらいのていたらくぶりではありましたが、音楽とお酒と気の置けない仲間たちに囲まれた、プライスレスな夏休みでございました。

吉川もKYON2も良かったけれど、今年のRisingで個人的に最も印象に残ったのは『吾妻光良&The Swinging Boppers(ザ・スウィンギン・バッパーズ)』。いやはや、スゲー楽しかった。

『吾妻光良&The Swinging Boppers』は、79年に結成。フロントマンの吾妻光良氏がボーカル兼ギターを務める、12人編成のビッグバンドです。やってる音楽はジャンプ・ブルース(Jump Blues)と呼ばれる、ブルースとビッグ・バンド・ジャズのミックスで、ホーンやブラスのリフを多用した、アップテンポな演奏が特徴です。

それにプラスして、バッパーズの魅力は歌詞の秀逸さ。御年53歳のリードボーカル・吾妻光良氏のゴールデンなダミ声で刻まれるリリックは、例えるなら、CKBの横山剣の色気と綾小路きみまろのリアルさの融合といった感じでしょうか。


昔の彼女に電話しよう
今ごろどうしているんだろう
旦那が出たらすぐ切ろう
子供が出たら泣かしちゃおう
あの娘は驚くぜ
「ミツヨシ? どうしているの?」
あの素晴らしい愛をもう一度
なんてことはまずないが
(嫁の里帰り)

自治会から頼まれた
「会計の資料できますか?」
朝メシ前やりましょ
だって俺はエクセルの魔術師
電源入れたコンピューター
青い画面変な臭い
火花が出た煙も出た
俺の血圧150から300
(150~300)

いつも二人で通ってたジャズ喫茶
君がいなくて泣きながら食べてたラーメン
行きましょあの街
想い出の中の
そういくらボケたって忘れない
高田馬場を
(高田馬場へ)


Risingでのアンコールでは、福田元首相のカッコ良さを綿々と綴ったカリプソ・ナンバー『福田さんはカッコイイ』を披露。爆笑しながらも、「ホントにかっこいいよな、福田さんって!」と思わされてしまうところがサスガです。

平均年齢50歳以上。ほぼ全員が本職サラリーマンなので、ライブは週末に限られるというおっちゃんバンドですが、その年期の入った演奏には、音楽を生業にせず、しかし趣味のレベルではなく、いわゆる「ライフワーク」というスタンスでやっているからこそ発散できる、ホンモノのグルーブ感が詰まっています。

四十路ともなれば、自分より年上でカッコいいなあと思えるバンドってのもそんなに多くないのですが、Risingで見た『吾妻光良&The Swinging Boppers』は久々に「年を取るってカッコいいかも!」と思わせてくれるライブでした。一つのことを長く続けていくこと。仲間を大切にすること。流れに無駄に逆らうのではなく、むしろ流されていく自分を楽しむこと。そしてすべてを笑い飛ばすこと。そんな、年を重ねる上でのコツみたいなものが、見終わったあとに手のひらに残るような、素敵なライブだったのです。


タグ:2009年
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