【無人島256日目】竹原ピストル "諸々、大丈夫だよ" [CD]
- アーティスト: 竹原ピストル
- 出版社/メーカー: ペルメージレコード
- 発売日: 2011/04/27
- メディア: CD
256日目。先日、Facebookを通じて小学校時代の女子同級生からメッセージをいただきました。彼女は３〜４年生にかけてのクラスメイトで、当時頻繁に遊んでいた友人のひとり。まだ思春期にも達しないガキでしたから、恋とか異性とかそういう視点はまったくなく、純粋にとても気が合って仲良くしていた女の子でした。小学校卒業以来、もう30年以上も音信のなかった彼女からの突然のメッセージには、Facebookで旧友を辿っていたら偶然ボクを見つけたこと、懐かしくて思わずメッセージを書いていること、あれから諸々あって、辛いこともたくさん経験したが、どうにか今は元気でやっていることなどが、明るい筆致で綴られていました。「諸々」の詳細はなにも書かれておりませんでしたが、おおよそ並々ならぬ苦労があっただろうことが文面から推察され、それを乗り越えた人間の持つ、優しさと強さに溢れたメッセージでした。
今日は、30年以上の月日を超えてボクに優しいメッセージを送ってくれた彼女に、この曲をお返ししたいと思います。ボクの敬愛する竹原ピストルの『諸々、大丈夫だよ』。225日目に紹介した『Skip On The Poem』というアルバムに収録されております。ボブ・マーリーの『No Woman, No Cry』をベースに作られた曲で、元歌詞はご本人のブログに掲載されております。
竹原ピストルのブログ 流れ弾通信「ノーウーマン ノークライ」
そんなんバッチリ覚えてるよ
つーか忘れるわけがねえよ
授業を抜け出して体育倉庫の裏
俺はセブンスター君はイチゴ・オレ
二人でちゅーちゅーやりながら
夢中になってしゃべって過ごしたよな
チャイムが鳴り始まるのも忘れて
チャイムが鳴り終わるのも忘れて
子供にはまだ早過ぎるあの瞬間を
大人にはもう遅過ぎるあの瞬間を
夢中になってしゃべって過ごしたよな
君は教科書に載っていない言葉をたくさん知ってた
俺は君のそんなとこが好きだった
じゃあさ アホみたいな質問だけど
君は俺のどこが好きだった？
そーだ えーと
あの電信柱まで手を繋いで歩こう
そーだ えーと
あの電信柱まであの頃のふたりに戻ろう
そしてあの電信柱から先は
またそれぞれのこれからを踏み出そう
時間は俺たちを流してはくれない
時間はいつだって俺たちの
この足で流していくものさ
だから泣かないで
諸々、大丈夫だよ
そんなんバッチリ覚えてるよ
つーか忘れるわけがねえよ
昔の仲間たちを恋しく思ったりもするよ
でも会いたくても
会えなくなっちゃった奴ばかりだもんな
アイツはヘタうって大借金つくって
ケムリになっちゃった
アイツはクスリ打って打って打ちまくって
ドライフラワーになっちゃった
アイツは体を売って心も売って
結局ビルの屋上から鳥になっちゃった
世の中に必要とされている人間ほど
早くいなくなるなんて言うけど
世の中にまったく必要とされていない人間も
やっぱり同じくらい早くいなくなるよね
世の中に必要とされている人間はいなくなっても
いつまでも心に生き続けるけど
世の中にまったく必要とされていない人間がいなくなっても
やっぱり同じくらいいつまでも心に生き続けるよね
俺と君は今も昔もどっちでもないよね
だから俺は君と一緒にいると
ぴったりしっくりくるんだ
じゃあさ アホみたいな質問だけれど
君は俺と一緒にいるとぴったりしっくりくるかい？
そーだ えーと
あの電信柱まで手を繋いで歩こう
そーだ えーと
あの電信柱まであの頃のふたりに戻ろう
そしてあの電信柱から先は
またそれぞれのこれからを踏み出そう
未来は俺たちを照らしてはくれない
未来はいつだって俺たちの
この手のひらで明るく照らすものさ
だから泣かないで
諸々、大丈夫だよ
当てにならない友人の、無責任な慰めや励ましほど、ウザくて薄っぺらいものはありません。でも、その薄っぺらい「がんばって！」や「大丈夫だよ！」は、まるっきり意味がないワケではなく、傷口に添えられる他人の手のひらに癒される時があるように、言葉にならない効能が確かにあるのです。そこらへんのニュアンスを100%踏まえた上で、彼女に送ります。諸々、大丈夫だよ！
タグ：2013年
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