SSブログ

【無人島283日目】Sigur Rós "Sæglópur" [CD]

Saeglopur

Saeglopur

  • アーティスト: Sigur Rós
  • 出版社/メーカー: Emd Int'l
  • 発売日: 2006/07/11
  • メディア: CD

283日目。アメリカ全世帯の4分の1が利用しているというウワサの『Netflix』が、先月日本でもオープンしました。サービス形態は同じサブスクリプション型動画配信サービス『Hulu』とほぼ同じですが、Netflixはオリジナルコンテンツが多く、13年にエミー賞を獲得した『ハウス・オブ・カード』もNetflixの制作だとか。日本ではフジテレビと提携し(ちなみにHuluは日テレと提携)、『テラスハウス』の新シーズンなどがすでにスタートしております。流行りモン好きのボクも早速登録したのですが、おかげさまで先週末にどっぷりハマってしまったのが『Sense8』というドラマ。これもNetflixオリジナルで、『マトリックス』を制作したウォシャウスキー姉弟が監督・脚本を手掛けている、なんとも新感覚なドラマなのです。


メイン登場人物は8人いて、それぞれナイロビ、ソウル、サンフランシスコ、ムンバイ、レイキャビク、ベルリン、メキシコシティ、シカゴと、別々の都市で関係のない人生を生きています。ところが、ある出来事をきっかけに、離れた場所にいながらお互いの姿が見えたり、会話ができる不思議な能力を共有することになります。

好きでもない男との結婚に悩むインドの女の子の逡巡。ゲイであることを隠しているメキシコの人気俳優の屈託。自分を虐げてきた家族のために生きる韓国のキャリアウーマンの葛藤。ナイロビで生きる貧しいバス運転手の苦悩。最愛の恋人とサンフランシスコに暮らすトランスジェンダーの決意。それぞれの日常がパラレルで描かれ、やがて交錯していきます。

登場人物たちはやがて、自分とまったく違う世界に生きる他人の悩みや孤独に共感し「救済」したいと思う欲求に駆られていきます。もちろんドラマですから、謎の組織に追われたり、手に汗握るカーチェイスが繰り広げられたりと、ハラハラドキドキなシーンも満載ですが、このドラマの通底には、自分にはなんの見返りもなくても、困っている誰かを助けたいと思う人間のベターハーフな本能が、テーマとしてある気がします。

挿入曲も秀逸で、Fatboy Slim feat. Macy Grayの『Demons』や、Antony & The Johnsonsの『Knockin' On Heaven's Door』などが実に効果的に使われておりましたが、ファーストシーズンのエンディングで使用されたのは、2005年にリリースされたSigur Rósのアルバム『Takk…』に収録された『Sæglópur』。ラストシーンでは、船で旅立つ主人公たちの姿と、遭難した船乗りの帰還を歌ったこの楽曲が見事にマッチしていました。すでにセカンドシーズンの制作も正式に発表されているこのドラマ。続きが楽しみです。





ということで、Apple Musicに引き続き、Netflixにもいい感じに手のひらでグルグル感のあるここ最近。でも、地上波でドラマを観ているときに感じるCMの邪魔くささ感もなく、レンタルショップにDVDを借り行ったら観たいエピソードのディスクが貸し出し中だったときのガッカリ感もなく、観たいときに観たいだけ、どんなデバイスでも観れちゃうこのサービスに慣れると、もう元には戻れない気がします。時代はこうやって駆け足で変わっていくのでしょう。手のひらでグルグルされてるうちが花、こぼれて置き去りにされないように、おじさんは必死についていきたいと思います。


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

Facebook コメント

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。