【無人島103日目】松任谷由実 "VOYAGER" [CD]
103日目。ハワイ生まれハワイ育ちのナイノアさんは、若い頃「ハワイの人はどこから来たんだろう?」と考えました。文献にはタヒチなどに住むポリネシア人が、紀元前500年から700年頃にハワイに移り住んできた、と書かれていましたが、人類がまだほとんどウホウホだった時代に、どうやって4,000キロの彼方にいたタヒチ人が、ハワイに来れたのでしょう? GPSどころか、海図も羅針盤も、時計すらない時代のミステリーです。そこでナイノアさんは、そういう航海計器を一切使わずに、星や空や波や雲などを読みながら、古代式のカヌーでタヒチまで行ってみようと考えました。「昔の人にできて、今のボクにできないわけがないだろう」。星の位置で針路を測る「スターナビゲーション」という知識を学び、木や布といったシンプルな素材でカヌーを作り、クルーを集いました。そして「自分はどこからきたのか?」というアイデン&ティティを探しに、人間の「ポテンシャリティ」という海へ、ナイノアさんは漕ぎ出したのです。今から30年も前のことです。
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