【無人島151日目】朝倉かすみ "田村はまだか" [BOOK]
151日目。唐突ですが、「人を待つ姿」が好きです。待ち人フェチ。なんじゃそりゃ。例えば、渋谷ハチ公前とかで、恋人を待ちあぐねている女の子とか見るとゾクゾクします。ってちょっと変態っぽいですが、そうじゃなくて、誰かが誰かを待っている時の表情にグッときたりするのです。誰かを待つ、というのは、誰かを想う、というのに近いからでしょうか。相手が遅れていれば、心配したりいらだったり不安になったりしながら、目では絶えずその人のフォルムを探している。人ごみ溢れるターミナル駅で、ガラス張りの喫茶店のテーブルで、最終間近のひっそりとした改札口で、誰かを待っている人の姿は、いつもちょっと深刻でちょっと滑稽で、そしてどこか愛らしいのです。
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