【無人島199日目】藤谷治 "船に乗れ!" [BOOK]
199日目。ボクが高校生だったころ、ちょうど世間はバブル景気に湧き始めており、テレビでは「おニャン子クラブ」のメンバーが増殖し、大相撲では千代の富士が記録的連勝を成し遂げ、遠い国では原子力発電所が爆発したりしておりました。その頃のボクは特に何かに夢中になることもなく、ただぼんやりと、でもそれなりに日々を楽しく過ごしておりました。無茶をしなければ大学までエスカレートでいけるという環境の中、勉強にも遊びにもとことん突き進むことなく、友達とピンポンをしたりファミコンをしたり、たまに煙草を吸って悪ぶったりしていました。今ではもう、高校生だった頃のことを思い出すことはあまりないし、正直あまりよく覚えてもいませんが、あの頃は「高校生」でいられるのが、人生の中でたった3年間しかないなんて、分かっていなかったのだろうと思うのです。
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【無人島198日目】フラッシュバックあの人 "摩天楼と、蜃気楼" [CD]
198日目。ボクはCDを買うとき、よく中身の音楽を聴きもせず買ってしまう悪いクセがございます。一例をあげるならば「ジェケ買い」。ジャケットがボクの好みであれば、中身の音楽もそれほどハズレがないと、なんとなく信じきっとる節があるのです。実際には聴いてみてひっくり返った経験は一度や二度ではないのですが、それでも自分のカンとセンスだけを信じて、賭けをするようなあの衝動は、デフォルトではギャンブルのできないチンクリなボクの生活の中で、唯一のギャンブル的な要素かもしれません。
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