【無人島257日目】高階杞一 "早く家に帰りたい" [CD]
257日目。先週、歌手の藤圭子さんがお亡くなりになられ、ご息女であられる宇多田ヒカルちゃんと元旦那様の宇多田照實氏が、今週ウェブ上でそれぞれコメントを発表されました。ボクは藤圭子さんのほとんど何も知りませんでしたが、ふたりのコメントには、長年に掛けて愛する人の心が病んでいく様を、見守ることしかできなかった家族の、無念と後悔が文面に滲んでいて、図らずも胸を突かれました。特にヒカルちゃんの「悲しい記憶が多いのに、母を思う時心に浮かぶのは、笑っている彼女です」という一文には、その境遇の不憫さとともに、そのまま彼女の描く歌の一節にもなりそうで、宇多田ヒカルというアーティストの根っこの一部が見えるような気がしました。
【無人島256日目】竹原ピストル "諸々、大丈夫だよ" [CD]
256日目。先日、Facebookを通じて小学校時代の女子同級生からメッセージをいただきました。彼女は3〜4年生にかけてのクラスメイトで、当時頻繁に遊んでいた友人のひとり。まだ思春期にも達しないガキでしたから、恋とか異性とかそういう視点はまったくなく、純粋にとても気が合って仲良くしていた女の子でした。小学校卒業以来、もう30年以上も音信のなかった彼女からの突然のメッセージには、Facebookで旧友を辿っていたら偶然ボクを見つけたこと、懐かしくて思わずメッセージを書いていること、あれから諸々あって、辛いこともたくさん経験したが、どうにか今は元気でやっていることなどが、明るい筆致で綴られていました。「諸々」の詳細はなにも書かれておりませんでしたが、おおよそ並々ならぬ苦労があっただろうことが文面から推察され、それを乗り越えた人間の持つ、優しさと強さに溢れたメッセージでした。