【無人島268日目】松任谷由実 "MODÈLE" [CD]
268日目。「音楽を聴いていたら映像が浮かんできた」という話はそれほど珍しくないと思うのですが、逆に「映像を観ていたら音楽が聴こえた」という体験はどうでしょうか? 例えば、ロシアの作曲家・ムソルグスキーさんは、友人の画家の遺作展で見た10枚の絵画に喚起されて、あの有名な組曲『展覧会の絵』を作ったのだそう。ふーん。ボクにはその手の感性はインストールされていないようなのですが、唯一思い浮かぶのはロンドンのナショナル・ギャラリーに展示されているドイツ人画家・フリードリヒの『聖堂のある冬景色』。この絵を見ると、ボクは反射的に8日目に紹介したヤン・ガルバレクの『Officium』というアルバムを思い出します。たぶん「どっちも寒そうだし宗教っぽいよね!」という短絡的な連想か、初めてこの絵を鑑賞した時にウォークマンで『Officium』を聴いていただけだと思うのですが、ボクの中ではガルバレクさんの切ないサキソフォンが、いつもこの絵の中に流れています。
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