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【無人島30日目】Bank Band "to U" [CD]

to U

to U

  • アーティスト: Bank Band, Salyu, 桜井和寿, 小田和正
  • 出版社/メーカー: トイズファクトリー
  • 発売日: 2006/07/19
  • メディア: CD


30日目。終戦記念日ですな。第二次世界大戦が終わって今年で61年。「戦争が終わってーボクらーはー生まれたー戦争を知らずにーボクらーは育ったー」子供たちが、すでに61歳。日本の人口の80%近くがそんな子供たちになった今、「戦争はいかんよ」「核兵器はいかんよ」と唱えつつ、その本当の意味を分からないまま、自分でも気づかないうちに着々と、世界は戦争の準備を始めています。いつやってきてもおかしくない大地震と同じくらいのリアルさで、すぐそばまで来ているリスクに対して、今ボクたちは何をすべきでしょう?

最近「NEWS 23」のエンディングでも使用されているBank Bandの初のオリジナル曲「to U」。作詞がミスチルの櫻井和寿、作曲が小林武史、Salyuとのデュエット曲になっています。「Bank Band」はもともと、櫻井くんと小林氏が中心となって作られた環境問題に取り組む団体「ap bank」から生まれたバンドで、「to U」の収益金も環境プロジェクトの資金として使われるんだとか。歌詞はいわゆる「反戦歌」になっていますが、なんとも櫻井くんらしい作品です。

瓦礫の街のきれいな花。
健気に咲くその一輪を「枯らすことなく育てていける」と誰が言い切れる?
それでもこの小さな祈りを、空に向けて放ってみようよ。
風船のように色とりどりの祈り。

愛。愛。本当の意味は分からないけど。

また争いが、自然の猛威が、安らげる場所を奪って、
眠れずにいるあなたに、言葉などただ虚しく、
沈んだ希望が、崩れた夢が、いつの日か過去に変わったら、
今を好きに、もっと好きになれるから、慌てなくてもいいよ。

かつて、「たとえば誰かひとりの命と引き換えに世界を救えるとして、ボクは誰かが名乗り出るのを待っているだけの男なんです」とカミングアウトした櫻井くんが、戦争に関しても実に気弱なアプローチ。「戦争反対!」と声高に叫ぶのではなく、「嫌なことはどうしようもなくやってくるし、ボクらは無力だけど、早くそれらが終わるように一緒に祈りません?」みたいな。

でも多分、それは正しいことなんだろうなと。「反戦」に関して個人になにができるかっていうと、目に見えることはあまりにも少ない。でも争いの原点が「過信」や「私欲」や「独占」だとすれば、それに対抗できるのはひとりひとりの「謙虚」と「献身」と「共生」を祈る気持ちでしかない。そして「本当の意味は分からない」けど、きっとそんな想いの総称が「愛」ってモンなんじゃないすかね? って、この歌は言ってるんだと思います。

小泉首相が靖国神社を参拝するのは別にいいんですけど、どうせならチャーター便でも使って、今日一日で世界中の慰霊地を回って、すべての戦争犠牲者に祈りを捧げてくるくらいの懐の大きさを見せてほしかったな。それが「愛」ってモンじゃねえすかね? 小泉さん。


タグ:2006年
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tamegorou

おひさしぶりです!

>戦争に関しても実に気弱なアプローチ

意味深いですね・・・

作詞が櫻井和寿、作曲が小林武史というのは実は今回が初めて?
ぜひ聴いてみたいですね
by tamegorou (2006-08-15 15:28) 

ハチ

>タメゴロウさん

おー。どうもどうも。ごぶさたです。

>作詞が櫻井和寿、作曲が小林武史というのは実は今回が初めて?

いや、ミスチルの曲にはこの2人の共作は少なくないです。でもこの「to U」はいいですよ。特にSalyuの歌声が絶品です。ぜひぜひ。
by ハチ (2006-08-15 19:54) 

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