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【無人島98日目】Sia "Colour The Small One" [CD]

Colour the Small One

Colour the Small One

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Go Beat
  • 発売日: 2004/01/19
  • メディア: CD

98日目。別に凹んでるとかって言うほどじゃないんだけど、どうもテンションが振り切んない時ってないですか? ボクはあります。例えば今日。つうか、ここ数日ずっとそんな感じ。何をしていても100%振り切ってないような気がする。なんでだ? こないだのコンペ落としたから? toto BIGが外れたから? なんにせよ、自分の好きなことを仕事にして、人並みに働いて、人並みに金を稼いで、人並みに結婚、はしてないけど、親も元気だし、体も今んところ特に悪いところもない。なーに? なにが不満? そうだね、ホントにそうだよね、とうなずきつつも、心はどこか遠くを見ている感じがします。こんな時は、無理に明るい歌を聴いてはならんですな。暗く深く、そして切なくも美しい、この人のCDでも聴きましょう。

Sia(シーア)。本名は「Sia Kate Isobelle Furler」っつう長い名前の、オーストラリア生まれのボーカリスト。31歳。音楽性には片鱗ありませんが、80年代に人気を集めたオーストラリアのバンド「Men At Work」の、あの斜視のフロントマン、コリン・ヘイの姪っ子さんだそうです。

オーストラリアでも音楽活動はしていましたが、デビューは移住したロンドンで。名門ソニー・ミュージックと契約し、00年にリリースしたファースト・アルバム「Healing Is Difficult」は、エレクトロニカ系R&Bで、大ヒットにはつながらなかったものの、クリティックスからは高い評価を得ていました。

彼女が注目されたのは、56日目に紹介したロンドンのユニット「Zero7」の01年のファースト・アルバム「Simple Things」で、アルバムの核となる2曲のボーカルを務めたこと。アルバムは各賞を総ナメにしゴールドディスクに輝くほど売れまくり、気だるくしなやかな彼女のボーカルは世間の耳目を集めました。

そして03年にリリースしたのが、このセカンド「Colour The Small One」。ソニーを離れ、小さなレーベルに移ったので、プロモーションが行き届かなかったのか、セールス的には地味な結果でしたが、実際に聴いてみると素晴らしい名作です。ファーストがR&B色の強い、Lauryn HillやNelly Furtadoに近い世界だったのが、このセカンドでは、ダウンテンポかつアコースティックな音にこだわったフォークトロニカを極めています。Didoであり、Radioheadであり、Emiliana Torriniであり、Sarah McLachlanでもある感じ。深くて暗くて光の届かない洞穴の底から聞こえる救いの歌のように、絶望的な美しさがあります。

どの曲も名曲ですが、自傷を止められない女が、「友達でいて。抱きしめて。放さないで。息をさせて」とリフレインする、痛いながらも美しいシングルカット曲「Breathe Me」のPVをつけておきましょう。



ハスキーでありながら、柔らかみと湿り気のあるボイス。時に幼く、時に老練な、表現力の高いボーカリゼーション。Salyuと同じくらい、ボクはこの人の歌声に惚れています。ふー。おかげでなんか、ちょっと元気出てきた。ありがとう、シーア。ボク、がんばるよ。ちくしょーっ! toto BIGなんか、もう絶対買わねー!(←それかい!)


タグ:2007年
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