【無人島285日目】Coldplay "Everglow" [CD]
285日目。時々不思議に思うのですが、人はなぜ「いつか自分も死ぬ」と分かっているのに、平気でズルしたり、怠けたり、嫌な仕事をダラダラ続けたり、他人を傷つけたり、嘘をついたりしてしまうのでしょう? もし自分が「明日死ぬ」と分かっていたら、絶対にしないであろう怠惰で自分勝手で不誠実なことを、明日をも知れない我が身だと知りながら、なぜボクは日々続けてしまうのだろう? 勝手な推論ですが、人間はそういうことを常に考え続けられないように作られているのかも知れません。だから、親しい人の死や、ニュースで報道される多くの訃報は、故人を悼むということ以上に、いつ終わるかわからない人生を精一杯生きろという、「メメント・モリ」なメッセージとして、真摯に受け止めなければならない、大切な機会ではないか思うのです。
【無人島284日目】Adele "When We Were Young" [CD]
284日目。その時には特に意味があると思わなかった出来事でも、少し時間を置いて振り返ると、「ああ、アレはそういうことだったのね!」などと腑に落ちる場合がございます。例えばボクは25歳の時になんとなく思い立って、その時勤めていた会社を辞め、衝動的にフラフラ外国を放浪してみたりしたのですが、今から思えばあの時の「なんとなく」は、なかなかどうして、自分の人生に必要なタスクを、最適なタイミングで実行していたんだなぁと、この年齢になって分かるのです。不可抗力のような誰かとの出会いやお別れも、会うべき時に会うべき人々と出会い、結局は自分で取捨選択してきたのだと、後になって気づいたり。「偶然なんてないんだよ」という運命論ではなく、すべての出来事は、少し後になってから、その姿形があぶり出しのように現れてくるものなのだと、最近思うのです。