【無人島297日目】Jóhann Jóhannsson "Orphée" [CD]
297日目。突然ですが、アメリカ人には「肩こり」がないってご存知です? 英語で「肩こり」を指す単語がなく、「肩こり」の認識がないので、「肩こり」自体が存在しないのだそう。彼らに日本語の「肩こり」という言葉と、それが意味する肩の痛みを教えると、途端に「肩こり」になってしまうのだとか。ふーん。どこまで本当かはわかりませんが、こういう「言語」と「認識」の相対関係を、学術的には「サピア=ウォーフの仮説」と呼ぶのだそうです。日常使っている言語(ボクにとっての日本語)は、コミュニケーションツールというだけでなく、存在認識や価値観、もしくは物の見え方や思考までも、形成しているのだという「仮説」です。「アメリカンジョークって全然笑えねぇ!」って思うのは、言葉や文化の壁以前に、英語を日常言語としている人たちとは、見えているものや感じているものが、そもそも全く違うのかも知れません。そう考えると、腑に落ちることもたくさんあると同時に、少し空恐ろしい気持ちにもなります。