【無人島214日目】Kimonos "Soundtrack To Murder" [CD]
214日目。何かを見たり聞いたりすると、なんの脈絡も無く別のジャンルのものを思い浮かべてしまう。そんな経験はございませんでしょうか? 例えばボクは、ノラ・ジョーンズの『Don't Know Why』を聴くと、なぜだかエドワード・ホッパーというアメリカの画家の絵を思い浮かべます。海辺の家でぼんやりベッドに腰を掛けている絵が、なぜかこの歌とシンクロするのです。あと、コールド・プレイの『Yellow』は、月の出ている夜のサンディエゴのハイウェイの景色が浮かびます。これはただ、この歌が流行っていた時にボクがサンディエゴに住んでいただけの話なのですが、10年ほど経った今も『Yellow』を聴くと、一瞬だけ夜のハイウェイを運転している気分になるのです。
【無人島213日目】Copeland "You Are My Sunshine" [CD]
213日目。マガジンハウスの雑誌『BRUTUS』の最近の号で、「せつない気持ち」を特集した回がありました。秋も深まるこの季節、楽しいよりもおもろいよりも、日本人は「せつない」を求めるのでしょう。特集の中にもあったのですが、英語で「せつない」を表す単語というのはないんですね。近い意味合いの「heartrending(胸が張り裂ける)」「it pains me(苦しい)」だと、「せつない」の持つあの「甘さ」みたいなのが足りない。言葉がないということは、そういう感情的文化が発達していないということなのかも知れませんが、この人たちの音楽を聴いていると、いやいやそんなはずはないだろう、とも思うのです。
【無人島212日目】Mountain Man "Made The Harbor" [CD]
212日目。先日、Perfume@東京ドームに行ってまいりました。11年目を迎えた彼女たちの一夜限りのスペシャルライブ。会場は5万人もの観衆で埋め尽くされ、ちょっと異様な熱気です。Perfumeのライブ恒例のコール&レスポンズでは、あ~ちゃんが会場を「ここからここまではニンジンね!」などとカレーに入れる野菜の属性で振り分け、ボクはタマネギになりました。タマネギかぁ。渋いなあ。などと、ちょっとテンション低めだったのですが、「でも全員『お肉』ね。だって好きでしょ?お肉!」と肉の属性ももらいウキウキに(←意味不明)。「(あ~ちゃん)タマネギー!」「(タマネギの人たち)うおーっ!」「(あ~ちゃん)お肉ー!」「(全員)おっにくーっ!」みたいな。40過ぎて何やってんだろうとは露にも思わず、どっぷりPerfumeワールドに浸かってきました。いやはや、楽しかった。3人の女の子が身振り手振りで5万人を導いていく姿は、ちょっと神秘的なほどで、なるほどこれがいわゆる『ネ申』なのかと思いました。たぶん違うけど。
【無人島211日目】Gayngs "Relayted" [CD]
211日目。AKBなんとかっていうのが人気だそうです。可愛らしい女の子をひとクラス分集めれば、そりゃ単純に嬉しかろうと思うのですが、それが入れ替わり立ち替わりとなれば、倍以上の延べ数がいるワケで、トコロテンつうか、ワンコソバ状態なワケですな。収集に歓びを感じるフィギュアやトレカで育った世代の子供たちにとっては、これはもう垂涎モンでしょう。すっかりオッサンであるところのボクは、おニャン子クラブの亡霊を見ているようで、どうも各人の行く末を案じてしまうのですが、昨日までの経験とか知識なんか!荷物なだけ!なので、余計なお世話なのでございましょう。