【無人島268日目】松任谷由実 "MODÈLE" [CD]
268日目。「音楽を聴いていたら映像が浮かんできた」という話はそれほど珍しくないと思うのですが、逆に「映像を観ていたら音楽が聴こえた」という体験はどうでしょうか? 例えば、ロシアの作曲家・ムソルグスキーさんは、友人の画家の遺作展で見た10枚の絵画に喚起されて、あの有名な組曲『展覧会の絵』を作ったのだそう。ふーん。ボクにはその手の感性はインストールされていないようなのですが、唯一思い浮かぶのはロンドンのナショナル・ギャラリーに展示されているドイツ人画家・フリードリヒの『聖堂のある冬景色』。この絵を見ると、ボクは反射的に8日目に紹介したヤン・ガルバレクの『Officium』というアルバムを思い出します。たぶん「どっちも寒そうだし宗教っぽいよね!」という短絡的な連想か、初めてこの絵を鑑賞した時にウォークマンで『Officium』を聴いていただけだと思うのですが、ボクの中ではガルバレクさんの切ないサキソフォンが、いつもこの絵の中に流れています。
【無人島267日目】Keith Jarrett / Charlie Haden "Last Dance" [CD]
267日目。当初このブログはあるポータルの企画から始まりました。2006年にその企画が終了するにあたり一度ブログもクローズし、その後ドメインを変更して再開したのですが、その一旦終了の最後のレビューで、ボクはチャーリー・ヘイデンとパット・メセニーの『Beyond The Missouri Sky』というアルバムを紹介しました。当時まだブログが再開することも決まっていなかったので、最後のレビューでは「本気でオレが無人島に持っていくCDってなんだろう?」と自問した末に、このアルバムを選んだのを覚えています。あれから8年経ちましたが、いまだにボクはこのCDを選ぶと思います。なんなら墓に入れてもいい。そのくらい好きなのです。