【無人島118日目】川上健一 "渾身" [BOOK]
118日目。横綱・朝青龍がモンゴルに帰る帰らんでゴタゴタしております。特に熱心な相撲ファンではないので、詳しい事情はよく分からんのですが、このゴタゴタにはなんか興味あるのです。表層的には「伝統と仕来りと体裁ばかり気にする老獪な日本相撲協会」VS.「強ければいいだろ?私生活まで拘束すんなよ!と反抗する礼儀知らずの外国人横綱」という図なんですが、見方を変えるといろいろな問題のエッセンスを含んでいるような。日本の国技とされる相撲というスポーツのあり方。海外で働く際の異文化間コミュニケーションの取り方。精神的ストレスを訴える者に、どこまで責任を追及していいのか。そもそもスポーツにおいて「礼儀や伝統」と「強さと実力」は、どちらを優先すべきか、などなど、いろいろなテーマを孕んでいるような気がするのです。
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